The Fruit Tree Project – 気仙沼市5月5日木曜日

5月5日木曜日、第一回目のフルーツツリープロジェクト最終日。私はこの日のことを忘れないと思います。
朝早く、フルーツをピックアップし今日はまず面瀬中学校へ。ここでNHKの方々と待ち合わせしており、私たちがフルーツをデリバリーする一連を取材して下 さいました。この日初めて自分たちの手で直接、避難されている方々へフルーツを配ることが出来ました!子供たちは受け取ったその場でバナナやオレンジを食 べ始め、ものすごく幸せそうな顔(^^)子供たちはみんな人懐っこくてものすごいかわいかったです!最初はたくさんの外国人の訪問に少しびっくりされてい た様子のみなさんでしたが、フルーツを配り始めるとだんだん和やかな雰囲気になり、たっくさんの笑顔と感謝のお言葉を頂きました!フルーツを直接手渡し出 来た事と実際に食べている嬉しそうな顔を見れたことが本当に幸せでした!!
この後いつものように気仙沼小学校、中学校、市民会館へフルーツをデリバリーしに行きました。もちろんこの避難所も今日が最後。みなさんに今日が最終日で すと伝えることが残念でなりませんでした。今までかなりお世話になった小学校で働いている方と最後にたくさんお話して、桜の木の前で一緒に写真を撮り、ま た必ず戻ってくることを約束しました。
それからNHKの方々にもお礼をして別れ、いつものようにボランティアセンターへ。この3連休のはボランティアの人数がGW最初とくらべるとかなり少 なくなっていました。少し遅れて到着したポールと私をみんなが待っていてくれ、私たちは最後のグループとしてボランティアるすお宅へと向かいました。そこ のエリアは地震と津波の直後、大きなオイルタンクから流れた油に炎が引火し大火災になった地帯でした。道路はまだ通行止めのところも多く、泥で汚れ、流さ れた物はほとんどがそのままの状態で残っていました。お手伝いに行ったお宅は二回の窓の下辺りまで津波に襲われ、広く立派なお庭にはまだ泥と瓦礫がたくさ ん残っており、私たちはそのお庭の泥除去作業をしてきました。そこの老夫婦とご家族は今まで会った中で一番の素晴らしい方たちでした!!!

トイレ休憩の為 に少し高台にあるご主人のお兄さんの作業場に軽トラックで連れて行って下さったとき、車の中でいろんな話をしてくださいました。お父さんはその地域のリー ダーのような存在で、今はボランティアの為にフリーマーケットを主催しているとのこと。たくさんの衣類などが高台の広場に並べられ、多くの人で賑わってい ました。そこにお兄さんの作業場があり、子供の日に向けて作っていた電車(子供たちが乗れる小さいおもちゃ電車)を詳しく説明しながら見せて下さいまし た。地震の影響で子供の日に間に合わせることが出来ずに残念そうでしたが、早く完成させたいとキラキラした笑顔でおっしゃっていました。図面がなく、イン ターネットで調べながらエンジンから何から何まで作っているそうです。かっこいい!私も完成が待ち遠しいです!そんなちょっぴり長いトイレ休憩の後、作業 に従事しお昼休憩。今日取材して下さったことを12時からのニュースで放送してくださるとのことだったのでみんなでドキドキしながらテレビにくぎ付けに なっていました。なかなか流れず今日はやらないのかな…と諦めかけた時、ついに最後の宮城県のローカルニュースで紹介されました!秋田で放送されるのを楽 しみにしていた私の家族はちょっとガッカリ(笑)そのニュースを見ている途中、とある大手のテレビ局から電話が入りました。フルーツツリープロジェクトを 知り、残りの3日間を密着取材したいとのオファー!!!すごい!!!ですが本当に残念なことに今日が最終日になってしまった為にお断りせざる負えませんで した…もっと多くの方に知ってもらえるチャンスだったのに(>_<)そんなこんなで私はニュースを見逃してしまいましたが、後でDVDを送っ て下さるそうなので見るのが楽しみです!

午 後もみんなでみっちり作業に励みました。流されて池の中に落ちた洗濯機や何百キロもあろう重たい石の鉢を男性陣総出で引き上げたり、重い木を運んだり大活 躍。かなり多くの作業が出来ました。ボランティア終了時間になり、迎えの車を待つ時間が結構ありました。そしたらお母さんが私たちを特別な場所に案内して あげると、大仏様のところへ連れていってくださいました。この大仏さまは地域の守りでみんなの心の支えだそうです。みなさん大事にされているのが伝わって きました。その後、津波の時地域の皆さんが避難されたという丘の上へ連れていて下さいました。そこからは被害にあった地域一体が見渡せました。右側は津波 で破壊され、左側は焼け野原になっていました。言葉もなく立ちつくす私たち。お母さんが「復興できるかねぇ」と悲しそうな笑顔で呟きました。最後にお別れ する時、お父さんが「あなた達は私たちの息子と娘です!家が直ったらみんなで遊びに来てくださいね!」と言ってくださいました。私たち全員の名前と住所を 聞き、落ち着いたらお礼の手紙送るからね!と言って下さいました。本当に最高のご夫婦、ご家族。お母さんは私たちを見送る時、泣きそうになっていました。 ご家族全員、車が見えなくなるまで手を振って下さいました。なんとも言い表せられない感情で心がいっぱいになりました。温かい気持ちにもなったし、もっと 頑張ろうという決意もしました。

今回のボランティアの旅では、たくさんの素敵な人たちに出会いました。むしろ素敵な人にしか出会っていませ ん!会う人会う人がみんな、復興のために頑張っていたり、自分も厳しい状況にいるのに人を助けようと動いていたり、遠くからボランティアのために駆けつけ たり、一生懸命頑張っていました。避難所での食生活は震災から約2カ月たった今でもほとんど変わらない状況だし、町の復興もまだまだ時間とたくさんの人の 力が必要なことが明らかにわかりました。今の主な作業は泥の除去作業。これは想像以上に体力のいる作業だし、人出も必要です。たくさん出来なくても、出来 るだけ多くの方が一回でもボランティアに参加してもらえるよう、これからも呼び掛けて行きたいと思っています。

フルーツツリープロジェクトも、今回は当初の予定より3日少ない7日間で終了となりましたが、大成功だったと思います!たくさんの方々に笑顔と元気の素を 届けられたと思います。何回も繰り返しますが、サポートしてくださっているみなさんのおかげです。本当にありがとうございます!今回だけで終わりたくはあ りません。私たちのゴールは、たくさんの方にこのプロジェクトを知って頂きこの輪を広げていくことです。被災地のお店も少しずつ復旧してきているようです が、食料等を買うことが出来ない方もたくさんいらっしゃいます。今回の活動で、まだまだこのプロジェクトが必要で重要なことが分かりました。
引き続きみなさんのサポートをお願いしたいと思います。よろしくお願いします!

– Minami




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